幕末、京都「明保野亭事件」の責任を負って切腹した会津藩士、柴司の兄、柴外三郎の佩刀
NHK大河ドラマ 2004年に放映された「新撰組」に、この刀が紹介されました。
これがその時の映像です。
刀身と拵えの全体。 幕末、会津藩の刀工「道辰」の作。 会津藩士、柴外三郎の佩刀。 長さ、刃渡り69.6cm この刀には、旧会津藩士の悲しい物語があるのですが、ここには書ききれないので、別に書きます。 この刀の由来は、こちらをクリック |
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切っ先の部分。 うぅ~ん。。。切れそうだ! |
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柄と茎(なかご)の部分。 幕末の刀の特徴、激しい戦闘でも抜けないように、目釘穴が2つある。 刻んである内容は、 八幡大菩薩 道辰 文久三年癸未四月二十六日 於薬師堂川原 柴外三郎源次元 先自試如拂空入平地 柄は、鮫皮を漆塗りにしてあります。 五三の桐の目抜きが付いているのですが、これが金無垢か被せかは不明です。 外して裏を見れば、一目瞭然なのですが、折角うぶのままの柄紐が巻いてあるので、外せません。 金無垢なら○○万円するそうですが、被せなら○万円程度だそうで。 当時、柴家は二百石取りだそうですから、倅に持たせる刀としては、常識的にまぁ、被せでしょうか? |
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茎(なかご)の裏。 文久二年八月日とある。 |
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財団法人 日本美術刀剣保存協会の鑑定書 | |
日本刀保存会の鑑定書 |
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この刀について想うこと
この刀は、幕末に京都守護職を拝命した会津藩の若き藩士が命を賭して戊辰戦争を戦い抜いた貴重な歴史の証拠品です。
新撰組の池田屋騒動の後、その残党捕縛の任務を、新撰組の隊士とともに勤めた柴司が、誤って捕縛した土佐藩士麻田時太郎切腹の責任を負い、自らも切腹して果てた折の介錯をした兄の刀でもあります。
この、歴史的に貴重な遺品は、私個人が所有するよりも、縁のある資料館とか博物館とか、しかるべきところに保存していただいたほうがよいのではないか?
そのようにも考えております。
情報をおもちの方は、ご連絡いただければ幸いです。